対馬高校商業科(対馬市厳原町)を今春巣立った生徒らが開発した、「海ごみ」を活用したキーホルダーが3月に発売された。販売している観光情報館(対馬市厳原町)の「ふれあい処つしま」では、若い世代を中心に購入されているという。
同科の生徒は昨年度、授業の一環で海ごみのアップサイクル商品を開発。対馬を拠点にしている環境保護団体「YOUWA」と、海岸清掃や漂着ごみの調査研究を行う団体「対馬CAPPA」が協力した。
対馬では、山から海に流れ出す原木が、新たな海ごみとして課題になっている。YOUWA代表で長崎県環境アドバイザーの坂田彰子さんによると、シカが下草を食べ尽くしたり、イノシシがエサを探すために土を掘り返したりすることで、山の保水力が低下し、原木と土砂の流出を招いているという。流出した原木や土砂が、船の故障や磯焼けを引き起こすこともある。
こうした現状から、同科生徒らは「海と山の両方の資源を活用し、海と山のつながりを伝える」ことをコンセプトに、レザーキーホルダー3種を開発。対馬で捕獲されたイノシシとシカのレザーに、対馬固有の在来馬「対州馬」をデザインした。
海に漂着したプラスチックを再利用して作成したチャームには、対馬特産品のはちみつ生産に欠かせないニホンミツバチをデザインして取り付けた。「生徒学生でも気軽に購入できる商品がほしい」という生徒の声から、1,000円以下で購入できる小ぶりのキーホルダーも用意した。
商品開発した卒業生らは「普段使いできる商品で、環境問題を身近に感じてもらいたい。より購入意欲を持ってもらうため、色の組み合わせやデザインにこだわり、対馬の伝統や自然の魅力を感じられるようにした」「対馬の現状を知ってもらい、改善する方法を考えるきっかけになるよう意識した」と話す。
商品は、「海と山の繋がりをひとつのキーホルダーに」(1,700円)、「ミツバチキーホルダー」(500円)、「レザーキーホルダー」(700円)。同所と対馬空港で販売している。