まき窯パン店「YUGE(ユゲ)」(芦辺町芦辺浦)が6月25日に壱岐市芦辺町にオープンした。
同店は、「PIZZERIA Potto(ピッツェリア ポット)」を営む平山健人さん・みずきさん夫婦が開いた、島内初となるハード系パン専門店。店内には香ばしいパンとまきの香りが漂う。
店名「YUGE」の由来について、健人さんは「ピザ店の『Potto』は11年以上、地元の人に温めてもらってここまでやってきた。ポットから湯気が出るという意味を込めた」と明かす。
2人は8年ほど前から、芦辺町の事業者らと共にまちづくり団体「たちまち」を結成。空き家調査や移住希望者への相談対応、子どもの遊び場づくりにつながるイベントなどを企画してきた。みずきさんは「そうした活動の中で、『芦辺町にはパン店がないよね』とメンバーや地域の方からも声が上がっていた」と振り返る。同地区出身の健人さんも「小学生の頃までは芦辺町にもパン店があった。パン店を拠点に、もう一度町を盛り上げられたらと思った」と話す。
店内には大きな一層式のまき窯を設置。窯の中でまきを燃やして十分に温度を上げた後、まきを取り出し、窯に蓄えられた熱でパンを焼き上げる。
店頭には、定番メニューの「ライ麦カンパーニュ」(ホール1,200円)、壱岐産アオサを使った「YUGEカンパーニュ」(ホール1,500円)、全粒粉を練り込んだ「こだわりのYASUクロ(クロワッサン)」(300円)の3種類のほか、サンドイッチやフォカッチャなど約10種類のパンを並べる。同店のパンは全て天然酵母で、酵母には壱岐産の米を使う。ショウガやブルーベリー、自家製ハーブなど、島内産の食材を多く取り入れる。クロワッサンとフォカッチャは正午ごろに焼き上がる。
パンを焼くのは、12年以上の経験を持つパン職人・金山泰子さん。東京都出身で、昨年壱岐へ移住した。金山さんは「東京以外で暮らしたことがなく、話を頂いた時は悩んだが、チャレンジしてみたいという気持ちが大きかった。壱岐の海の美しさや、町の人の温かさも後押しになった」と振り返る。「メニューやレシピもみんなで話し合いながら考えていて、その時間が楽しい」とも話す。
健人さんは「YUGEのカンパーニュが、ご飯の代わりのように、おかずやスープと一緒に食べてもらえるパンになればうれしい。島民の皆さんの食卓に日常的に溶け込めれば」と期待を込める。
営業は木曜~日曜の11時30分~17時(売り切れ次第閉店)。