「大福丸書店」(壱岐市芦辺町)が移転リニューアルオープンして、9月8日で1カ月たつ。
同店は、千葉県出身でライター・編集者でもある森下美沙さんが営む個人書店。森下さんは2021年に壱岐へ移住し、2年前に同じ芦辺町で店を開いた。
森下さんは、もともと書店が好きだったといい、「都会にいたら、書店を開こうとは思わなかったと思う。この場所だからできるかもしれないと思った」と振り返る。島外に出る度に本をまとめ買いしていた経験も、書店を開くきっかけの一つになったという。
今回の移転を機に蔵書を増やし、約300冊の書籍や雑誌、絵本などをそろえる。常設の棚に加え、季節ごとに内容を変える棚を設け、壱岐や長崎、食、文学などの本を並べる。季節の棚は1カ月ごとに入れ替え、古本の買い取りも行う。
森下さんは「小さくても変化がある書店になれば。私自身も知らない作家や作品と出合える」と話す。「壱岐を中心に物事を見ても面白い。アジアととても近い」といい、韓国や台湾などアジアに関する書籍も並べる。
店名の「大福丸」は、自宅の門名(かどな)から名付けた。門名は屋号や家名のようなもので、芦辺浦では船名にも多く使われているという。「縁起がよさそう。外と中をつなぐ場所になればという思いも込めた」と経緯を語る。
店内には8席を設け、1階の「カスマキッサ」のイートインスペースも利用できる。大きな窓からは芦辺商店街の通りを眺めることができる。「気持ちが良い場所。本を読むだけじゃなくて、ぼーっと自分の時間を自由に過ごしてもらえたら」と話す。
福岡行きのフェリーが発着する芦辺港にも近く、「1階のカスマキッサでお土産を買って、乗船中の1時間に読める本を選んでもらうなど、そうした時間の過ごし方もできるのでは」と話す。
今後は、店内でのワークショップやお話会の開催も予定する。
営業時間は10時~17時。火曜・水曜定休。